溯ること35年、1988年5月19日、場所は横浜文化体育館。 ここで Def Leppard(デフ・レパード)を観たのが生まれて初めてのコンサートでした。
来日公演は大ヒットアルバム Hysteria(ヒステリア)を引っ提げてのツアーだったわけですが、私にとってHysteria(ヒステリア)は「ガッカリアルバム」のひとつです。
私が初めて Def Leppardを見たのは、MTVかその手の番組でRock! Rock! (Till You Drop)とRock of Ages、Me And MY WineのMVでした。 すぐに夢中になり、PyromaniaとHigh "n"Dryアルバムを何回も聴きました。 そして1stアルバムのOn Through the Nightにそれ以上の衝撃を受けました。 このような私にとって、Hysteriaアルバムは許容できない内容でしたね。
コンサートは、友人が行くというのと、金銭的余裕があったので行った、という感じです。
1曲目、I said, welcome to my show!! まさにライブの1曲目にふさわしいStagefrightで始まりましたが、ステージはHysteriaのアルバムジャケットの幕に覆われたままでした。おいおい、事故なのか?と思ったところでバァッと幕が下りて、メンバーが中から飛び出してきました。 かっこいい演出で、今でも印象に残っています。 続いてRock! Rock! (Till You Drop)。 サビは大合唱、思いっきりヒートアップしました。
そんな中、3曲目のWomenが始まり、場内の熱狂と私の乖離が始まります。
4曲目、Too Late for Loveで、「やっぱりイイわぁ~」と思っていると、次はHysteriaのイントロが始まりました。場内のボルテージがさらに高まっていく中、私の興奮は冷めていきました。
そんな感じで、Hysteria以前の曲で盛り上がり、Hysteriaからの曲で憂鬱になるを繰り返したコンサートで、私にとって、生まれて初めて見たコンサートは、「さよなら、デフ・レパード」、Def Leppard と決別するものとなりました。
記録によれば、アンコールでDon't Shoot ShotgunとTear It Downを演奏したらしいのですが、まったく記憶にありません。Tear It Downに至っては、「そんな曲あったかな?」と思って検索してしまいました。
もうひとつ残念だったのは、見どころだと思っていたPhil Collen(フィル・コリン)の速弾きがそれほどでもなかった、ということです。 遅かった、ということではなくて、1音1音がハッキリとしていなかった、ということです。 カッコいいし、それまで大好きだったのですが、圏外に消えていきました。
Def Leppard は、イントロやサビなど、曲のパートパートにフックのある印象的なメロディーを作ったり、構成するのが上手くて、Hysteriaの曲も悪くはないというか、Tear It Down以外は印象に残る楽曲で、売れるのはわかります。
Def Leppardは、アルバムを出す度に洗練されていき、NWOBHM、Old School Metalから離れていくことで世界的なバンドになり、多くのファンとセールスを獲得しましたが、それゆえに私の興味の対象外となっていきました。
【setlist】
Stagefright
Rock! Rock! (Till You Drop)
Women
Too Late for Love
Hysteria
Gods of War
Die Hard the Hunter
Bringin' On the Heartbreak
Foolin'
Animal
Armageddon It
Pour Some Sugar on Me
Let It Go
(Encore)
Photograph
Don't Shoot Shotgun
Tear It Down